今日 93 (2019/08/30)

帰宅途中の都営地下鉄、扉横の座席に中年の女性が座っていた。なんとなくその人を見ていたが、三田駅で乗ってきた女性が、その座席の女性に背を向け、手すりに大きく寄りかかるように立つポジションについた。座席の女性は立っている女性を、周りに見せびらかすように見上げた。立っている女性は背中を向けているので、迷惑がられているのなんてまじで気づかず、iPhoneを眺めている。パンツに高級な包装紙みたいなレースを腰に巻いていてちょっとへんなかっこうしていたけど、きれいな40歳くらいの女性だった。座席の女性は、わざとかどうか知らんけど、咳き込みはじめ、カバンからバカでけえタオルを出して口を押さえ始めた。ずっと押さえて、何か臭いに耐えられないかのようなふるまい。たまに立っている女性を顔をしかめて見上げる。立つ女性は相変わらず何も知らない。立つ女性は確かに、座席側にだいぶ身を委ねているけれど、普通に座っていたらそんなに気になるような位置取りではなかったと思う。座席に座っていた女性は、実際がそこそこ混んでいる車内で優先席に座っていることを自覚していたのだろうか。