Average Joeブログ

個人的な日記を毎日更新ニキ

無職

先月いっぱいで会社との契約が終わったので、正真正銘の無職となった。

去年10月に近所の老舗銭湯がしまったのをきっかけにこのブログを作ったけれど、その記事にコメントを残してくれた人がいたのを最近気づいたので、読んでる人がまさかいたとは思っておらず、なんだか嬉しくなった。

だからというわけではないけど日記のようなものとして、前向きになれるように、少しずつ文章を書いていこうと思う。銭湯にはあれ以来行っていない。

 

去年4月に急遽前職の会社に採用されて、仙台から東京に引っ越ししてきて慌ただしく勤務を開始して、なんとか1年もった。翻訳関係の仕事だったが、自分が翻訳を実際にするわけではなかった。

日々退勤時間が不規則で、ていうかそもそも職場全体が定時で帰ることをまず念頭に置いておらず一年のうち定時で帰れたのは片手で数えられるくらいだった。職場は僕を除いて皆、仕事が生きがいのようなワーカホリックだった。「僕は最初の日以外定時で帰ったことないよ」と笑って話すような上司だった。上司はいつも22時以降まで仕事をしているようだった。

それに付き合ってられず、大袈裟かもしれないが「人生がもったいなかった」のであっさり辞めてしまった。どんな小さい仕事も上司の承認が必要でくだらなく、また翻訳業界を好きになれるとも思えなかった。

自分が仕事としてできるかもしれないことを考えた時、仙台から東京に住まいを移せただけでも良かったかなと思う。去年の自分には経験がなく、仙台でできるような仕事はなかったのだ。

 

そんな仕事をやめて数日が経ったが、もう夢のことだったような気がする。まるで外国滞在から日本に戻ってきた時のようだ。

 

今日、雇用保険について問い合わせで初めてハローワークに行ってきた。ハローワークで、実際に求職している人がたくさんいるのがわかって少し気持ちが楽になった。仕事を辞めてから、外を歩く時、この世で自分だけ無職なんじゃないかと思っていた。

辛い辛い仕事を辞めたら辞めたで、悩みは出てくるんだなと思った。

 

ハローワークで用を済ませて、近くのベローチェで情報収集をした。以前は仕事終わりにスーツ姿でよく来たベローチェだった。今やTシャツ姿の無職で来るようになったのだった。1日も早くまた仕事終わりに来たいと思った。

昼どきとなり、スーツの男性やオフィスカジュアルの女性らがベローチェにどっと増えてきた。

最安のブレンドコーヒーで2時間以上粘ってしまったので、俺みたいな無職はそろそろ出ようと、つけていたイヤホンをとって(最近亡くなったxxxTentacionの『17』を聴いていた)外に出る準備をしていたら、店の奥の狭いカウンター席でつっぷしている30歳くらいの男性が目に入った。

それはつい何ヶ月前までの自分だった。

自分の勤めた会社は小さく、休憩所もなくて、昼休みはいつも45分〜50分、その中で安い弁当を一刻も早く買い、掃除機のスピードで口に入れて、その日何時に仕事が終わるかわからない午後のために少しでも体と頭を休めたいという思いで、職場近くのカフェで死んだように時間を使っていた。そういう憂うつがフラッシュバックした。僕の場合は、汐留のエクセルシオールカフェだった。

そんな若い彼を差し置いて、彼の周りの席では明るい表情のサラリーマンのおじさん連れのお客がどんどん入れ替わって行った。僕はそそくさと店を出て平日の昼間に帰路に着いた。